泌尿器の病気について
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以下の症状・病気でお悩みの方も当院にご相談ください。
鼠経ヘルニア
鼠径(そけい)ヘルニアとは、足の付け根(鼠径部)の筋膜が加齢などによって薄くなり、腸などの内臓が腹腔外に飛び出してしまった状態です。俗に「脱腸」とも呼ばれます。
症状としては、鼠径部が膨らんだり、重苦しい感じがしたり、痛みがあったりします。
初期は、おなかに力を入れた時に膨らんで指で押すと引っ込むことが多いですが、放置すると腸が周囲の筋肉で締め付けられて押しても戻らない「嵌頓(かんとん)状態」になることがあり注意が必要です。

治療
鼠径ヘルニアの基本的な治療は手術です。
腸などが脱出してしまう穴(筋肉の隙間)を縫い合わせて補強したり、人工のメッシュ(網)などでふさぐ手術を行います。術式としては鼠径部を切開する手術と、腹腔鏡を用いた手術があります。
腎機能障害(腎不全)
腎臓の働きが低下し、本来腎臓から排出される毒素や余分な体液が体に貯まり、様々な症状が現れる病気です。体がだるい・食欲低下・むくみ・呼吸が苦しい等の症状がでます。なんらかの原因で腎機能が急激に悪くなる急性腎不全と、腎炎などが原因で数年かけて徐々に腎機能が悪くなる慢性腎不全があります。
急性・慢性に関わらず、改善が見られない場合は透析治療が必要となります。
腎不全の原因は、大きく分けて三つに分けられます。
- 腎前性:腎臓に血液が流れない(心不全・動脈硬化・脱水など)
- 腎性:腎臓自体の働きの低下(腎炎・腎硬化・糖尿病・高血圧・薬剤性など)
- 腎後性:腎臓で作られた尿がうまく流れない(水腎症・排尿障害・尿閉など)
泌尿器科では主として、3) が原因のいわゆる腎後性腎不全の治療を行います。
水腎症(腎臓で作られた尿がうまく下に流れない)の原因は、尿管の結石や悪性腫瘍などが考えられます。特に、両側の腎臓が水腎症になると腎不全を発症します。
また、前立腺肥大症などで排尿障害が進行すると尿閉(膀胱に貯まった尿を出せなくなってしまう状態)となり、その結果として水腎症・腎不全に至る可能性があります。
治療
腎臓で作られた尿の流れを正常に戻し、腎機能を改善させます。
水腎症がある場合、まずは尿管ステントを入れて尿の流れを改善させ腎機能の回復を図ります。その後、尿管を塞いでいる原因(尿管結石、悪性腫瘍など)の治療を行います。
尿閉の場合も同様に、まずは膀胱カテーテルを入れて尿を排出させ、腎機能が改善したら尿閉の原因となっている疾患(前立腺肥大症など)の治療を行います。

水腎症の治療
子宮脱・膀胱脱
女性の骨盤臓器である子宮、膀胱は、骨盤底筋群といわれる筋肉や靱帯で支えられています。出産や加齢などで筋肉や靱帯が緩み、支えきれなくなった子宮や膀胱が膣口より出てくる病気を、子宮脱・膀胱脱(骨盤臓器脱)と呼びます。
治療は、骨盤底筋体操で弱った骨盤底筋を強くする方法や、膣内にリングを挿入し子宮や膀胱が出てこないようにする方法などがあります。保存的治療が難しい場合は手術を行います。弱った骨盤底筋の部分に、ハンモック状にメッシュを入れて骨盤臓器を支えるTVM手術や、最近では、手術用ロボットを用いた腹腔鏡下膣仙骨固定術を行います。より安全かつ低侵襲な手術が可能となっています。